コロンビアサッカー情報局

サッカーコロンビア代表、国内リーグの情報を発信していきたい(がんばえ〜)

オソリオ監督リバプール時代の素敵エピソード 天才と変人

まさに天才と変人の違いは紙一重

f:id:futbolcolombia:20200605064432p:plain

コロンビアを代表する監督になったオソリオ


1997年に運動科学を学ぶためリバプールに移住した若いオソリオは大学の授業だけでは満足できなかった。オソリオが本当に知りたかったもの、それは高い壁の向こう側で繰り広げられるリバプールFCの練習だったのだ。

どうしても練習を覗きたかったオソリオは壁の周りを歩き、上の方に小さな隙間を見つけた。
練習場の向かいのクラウン通り11番地のドアをノックしたオソリオは、練習を覗くための何か台になるものを貸していただけませんか?と丁寧に頼んだ。

その家の住民は快くテーブルを貸してやって、練習を見た後オソリオはそれを綺麗に拭いて返却した。
そしてオソリオは次の日も、その次の日もやってきてテーブルに乗り練習を覗き見た。

ある日テーブルを返す時、オソリオはその家は二階に窓があって、ちょうど練習場が見渡せそうなことに気がついた。オソリオは家族を説得。なんとその部屋に住み始めたのだ。

そして小さな窓からリバプールの練習(当時ロイ・エバンズとジェラール・ウリエが指揮)を来る日も来る日も観察した。

試合がある日、家にはケーブルテレビが無かったので、オソリオは近所のパブへ出向き1番良い席を確保した。そして水を一杯とメモ帳を片手に一心不乱に試合を見ていたという。

結局オソリオはNYメトロスター(現レッドブル)のアシスタントコーチに就任する1999年までその家に2年間住んだ。


この家のマックマナス家とは今でも親交がある。
現在58歳のオソリオは当時を思い出してこう語っている。

あの家には愛があって彼らは本当によくしてくれた。素敵な思い出が一杯だよ。僕は機会があるたびに言うんだ、彼らがいたからこそ今監督をしているんだ、ってね。

 


フアン・カルロス・オソリオ(Juan Carlos Osorio Arbeláez)

 

1961年コロンビア生まれ
一年で選手を引退しアメリカ、イギリスへ渡り運動科学の勉強をする。
2006年ミジョナリオスで監督業を開始。
これまでにアトレティコ・ナシオナルサンパウロ、メキシコ代表など。
現在は古巣アトレティコ・ナシオナルで指揮をとる。
尊敬する監督としてアルゼンチン代表やアスレチック・ビルバオの監督を勤めた(現リーズU英)マルセロ・ビエルサをあげている
ビエルサと同じように戦術オタクとして知られる

 


参考 

Juan Carlos Osorio in Liverpool

youtu.be